接着治療 〜 i-TFCシステム

i-TFCシステム

「i-TFCシステム」とは

従来の、いわゆる 「さし歯」 にあった問題点を、解決することを
目指して開発された、新しい治療システムです。

i-TFCとは、

i = i n- s i t u : 口腔内で T = Tr eatment : 根の治療 F = Fi l l i ng : 根の空隙封鎖 C = Cor e : 土台作製

の意味です。

i-TFCシステムは、これまで別々に分けて行っていた、「T・F・C(口腔内・根の治療・根の空隙封鎖)」 の、「3つの治療」 を、効率良くまとめて行うために、治療技術と材料の両面から開発された画期的な治療システムです。
質の高い治療をお約束します。

i-TFCシステムは、患者様に大きなメリットがあります

メリット その①〜「来院回数が少なく安全な治療が可能です」

従来の治療では、歯の根の治療(根管治療といいます)の後に、人工的な歯の土台をつくる治療(支台築造といいます)をしていました。

この場合は、患者さんの来院回数も増えてしまうだけでなく、根管治療から次の治療に移るまでの間、患部を無菌状態におくことも難しい課題となっていました。

i-TFC システムを用いた場合は、根管治療と支台築造を同時に行いますので、細菌感染を防げるとともに、来院回数を減らすことができる というメリットがあります。

根の接着治療について

メリット その②~「歯根破折を予防します」

i-TFC システムは、支柱にFRP(繊維強化型プラスチック)を採用しています。i-TFC システム用に、特別に作られたFRP は、細いグラスファイバーの糸を複雑により合わせて作られていますから、しなやかな上に丈夫な性質をもっています。

また、根管の形に合わせた支台(人工的な歯の土台)を作るための材料や、コア部分(歯冠の基礎部分)を作るための材料の合成樹脂(コンポジットレジン)は、固まったときの性質が象牙質に近い性質をもったものを使用し、歯と人工物の接合面に加わる力を均一にして一体化を図っています。

このような 新開発の材料を用いることにより 「柔よく剛を制す」 という言葉の通り、歯に加わった力を全体で吸収して歯根破折を予防します。

i - TFCシステムは、特別に開発された材料の組み合わせにより、曲げ弾性係数、曲げ強度が、象牙質に近い値をもつように設計されています。

歯根破折について

メリット その③~「再治療にも備えられます」

従来の治療法では、残している根の先が、細菌に侵される化膿性の病気(根尖病巣)になってしまった場合、根の尖端近くまで埋めこまれた金属の土台を外すことが難しく、やむなく外科手術になるということもありました。

しかし、i-TFCシステムでは、治療の必要がある場合には支柱の中心にセットされたワイヤーを引き抜くことで根の治療に必要な孔を開けられる工夫をしてあります。

またこのワイヤーがレントゲンに写ることで、i-TFCシステムを使用していることがすぐにわかるなど、i-TFCシステムにはもしもの場合の再治療にも備えがあるので安心です。

i-TFCシステムは、歯科の現場から生まれたシステムです

「i-TFCシステム」は、歯根破折のない失活歯の長期保存を目指し、材料と治療技術の両面からの研究によって開発された画期的な支台築造システムです。

当院会長の眞坂信夫が代表を務める研究グループ 「接着臨床研究会・支台築造部会」 が、1 9 9 7年4月から、研究をスタートし、基礎研究者、臨床研究者、開業歯科医師、材料メーカーの多くの関係者の協力のもと、約1 0年間の試行錯誤のうちに完成させたのが、「i-TFCシステム」です。

「i-TFCシステム」 では、これまで別々に分けて行っていた 「T・F・C(口腔内・根の治療・根の空隙封鎖)」 の、「3つの治療」 を効率良くまとめて行うことができます。

接着臨床研究会が目指したこと