インプラント治療 ~ 他の治療との比較

治療の流れ

基本的な治療の流れについて

一般的に下図のような順序と期間で治療を行います。以下に症例を例に詳しく説明します。

STEP1問診、X線診査口腔内診断

緊急処置、歯周病診査、カリエスチェック、咬合診査などを行います。 口腔内写真とX線写真の記録をとります。
所々歯が抜けて、歯周病が進行しており、また前歯の間も隙間があいてきています。

STEP2カウンセリングとインプラント術前診査

残存歯の治療を行った後に、インプラント手術前の診査を行います。CT撮影を行い、もう一度インプラントについての説明をさせていただき、同意を得ます(インフォームドコンセント)。全身疾患の有無などを内科に対診をとる場合もあります。

STEP3埋入手術(一次手術)

通常約1時間程度の手術で、局所麻酔で行います。術後に確認の為、CT撮影を行います。手術前後の結果をモニターにて説明いたします。術後の腫れやお痛みはケースによりますが、通常2~5日程度で収まります。手術後は約1~2週で抜糸を行います。

STEP4 暫間、最終補綴物(上部構造)の装着

プラスチックの仮歯(暫間補綴物)で慣らした後に、最終的な歯(最終補綴物)を作製していきます。 材質はセラミックや金合金などで作製します。セラミックは見た目は美しいですが、欠ける危険性があります。金属は見かけは悪いですが、機能的で丈夫です。材質や歯の色は利点及び欠点を考慮しながら、歯科医師と技工士が患者様とご相談の上、一緒に決定します。

STEP5メンテナンス

インプラントは、虫歯になることはありませんが、手入れが悪いと歯周病になる可能性があります。そのため、患者様の歯ブラシによるホームケアと約3ヶ月に1度の歯科医院でのチェックとクリーニングが必要です。初診とは比較にならないほど、審美的、機能的、歯周病学的に改善が見られ、患者様にも満足いただけています。

インプラントを使った治療の例

前歯が一本欠損している場合

前歯が抜歯され、一本無い状態です。となりの歯を削りたくないという希望で、インプラントにて修復しました。
どの歯がインプラントか全く分からないくらい、きれいに仕上がりました。

奥歯が欠損している場合

このままでは奥歯で咬めないので、左右の奥歯欠損部をインプラントにて修復しました。インプラントの上に乗せる修復物は、咬む力が強ければ金属で修復する場合もありますが、審美的な要求もあったため、セラミック材料を使用し、天然歯と変わらない外観となりました。

義歯による違和感と審美障害

り外しの義歯は、安定させるために金属で歯に支えを求めることが多く、このケースでは審美的に問題がありました。右下に2本のインプラントを入れることにより、入れ歯による違和感や審美障害、咀嚼(食べ物を噛む)障害などから解放され、QOL(生活の質)が向上しました。

入れ歯が動いて、よく噛めない

インプラント・オーバーデンチャーとは、通常の総入れ歯では満足できない場合に、インプラントを2~4本程度埋め込んで入れ歯の安定度を増し、よく噛めるようにする方法です。このケースでは、ボールアタッチメントという維持装置をインプラントの上に装着し(写真右上)、入れ歯側にはそれに対応する構造の部品を組み込んでいます(写真右下)。

インプラント治療に必要な骨量がない場合

上アゴの奥歯にインプラント治療をするとき、解剖学的な制約を受ける場合があります。鼻と部分的につながっている空洞(上顎洞)が奥歯の上の方に存在するためです。もし空洞が近い場合は空洞に骨を詰め込んでインプラント治療を行う場合があり、その手術法をサイナスリフトといいます。このケースでは右上にサイナスリフトを併用してインプラントを3本行いました。手術後のCTによるX線写真で骨が充填されているのが確認できます。手術時間は1時間~1時間半で、日帰りで手術でき、約半年後に上部構造を装着します。

インプラント料金表