インプラント治療 ~ インプラントとは

インプラントとは

「他の治療法と比較してもメリットの多いインプラント治療。 とことん歯を残すことに努力した上で、 それでも歯を失ってしまった時の有力な選択肢として。」

医療法人社団 歯生会 眞坂歯科医院 理事長 岡田 常司

東京医科歯科大学インプラント科 臨床准教授
日本口腔インプラント学会 指導医
DENTSPLYインプラント(Xi VE)公認インストラクター
東京医科歯科大学インプラント同門会 会長
日本歯周病学会会員
日本接着歯学会会員

インプラントとは

インプラント治療とは、 「フィクスチャー」 と呼ばれるチタンでできたネジのような 「人工歯根」 を、歯が失われた場所の骨の中に埋め込み、骨と人工歯根がくっつく期間(骨結合:2~3ヶ月)を待ってから、元の歯のように機能させる方法です。

インプラントの歴史

1952年当時整形外科医としてスウェーデンのルンド大学で研究を行なっていたブローネマルク教授が、研究の途中で偶然ある発見をしました。微小血管の血液の流れを観察するため、うさぎの骨にチタン製の生態顕微鏡をとりつけ、観察後に当時高価であった顕微鏡を回収しようとするとチタンがうさぎの骨と結合していることを発見したのです。

ブローネマルク教授は歯科医師ではなかったため、正式にデンタルインプラントと

して完成したのは、1965年に34歳の男性に現在主流となる世界初の純チタンによるデンタルインプラントを埋入したのが始まりでした。その患者である男性のインプラントはその男性が亡くなるまでの41年間機能し、半永久的に使用できることが証明されています。
そして、今現在では世界中で多くの方が欠損歯を補う方法としてインプラントを選択するまでに至ったのです。

このような場合にインプラント治療を考えます

病気で歯を失ってしまった場合
むし歯、歯周病、歯根破折などで歯を失ってしまう場合があります。しかし、インプラント治療によって、天然歯と変わらない機能と審美性を回復することができます。
生まれつき歯が足りないという場合
先天的に歯が足りなく、隙間ができている場合があります。しかし、インプラント治療によって、足りない分の歯の機能を補うことができます。
事故などにより歯を失ってしまった場合
事故やスポーツ、格闘技などによって、歯を失ってしまう場合があります。しかし、インプラント治療によって、天然歯と変わらない機能と審美性を回復することができます。

※ 全ての患者様、全てのケースでインプラント治療ができるわけではありません。

・全身の健康状態
・口腔内の衛生状況
・骨の量と質
これらのことを含めて歯科医師が総合的に判断いたします。

他の治療との比較

「部分入れ歯」と「インプラント」の比較

部分入れ歯

「部分入れ歯」 の場合、入れ歯の土台として、レジン製の 「床(しょう)」 がついており、入れ歯(義歯)から出ている金属の 「バネ(クラスプ)」 を、「隣接した健全な歯(拘歯=こうし)」 に引っ掛けて固定します。

いつでも取り外せることはメリットともいえますが、入れ歯を取り外しするたびに、クラスプをかけた拘歯のエナメル質を痛めて、むし歯のリスクが増します。

また、拘歯に負担がかかるため、やがてぐらつき始め、歯が抜けてしまうリスクもあります。

もちろん、クラスプが目立つという、外見上のデメリットも避けられません。

インプラント

インプラントは顎の骨と結合するため、歯を支える力は健康な歯とほとんど変わらないというメリットがあります。

また、天然の歯と変わらない感覚や、外観、機能が得られ、違和感がないということもインプラントならではのメリットといえるでしょう。

「ブリッジ」と「インプラント」の比較

ブリッジ

歯を失った場合に、両隣の健康な歯を削って土台(支台歯)を作り、そこに橋渡しをするように連結した人工の連なった歯をかぶせて欠損部分を補うのが 「ブリッジ」 です。

デメリットは、健康な歯を削らなければならないという点です。

健康な歯のエナメル質を削ると、象牙質がむき出しになってしまうので、むし歯になったり、プラークがたまりやすくなることから、歯周病を発症しやすくなります。

インプラント

インプラントは顎の骨と結合するため、歯を支える力は健康な歯とほとんど変わらないというメリットがあります。

また、天然の歯と変わらない感覚や、外観、機能が得られ、違和感がないということもインプラントならではのメリットといえるでしょう。

入れ歯・ブリッジ・インプラント比較表

治療方法 ブリッジ (部分)入れ歯 インプラント
概要 欠損した歯の両隣の歯を削り、そこに橋を架けるように義歯を作る方法です。基本的には3本が1セットです 欠損した歯の型を取り、それに合わせた人工の歯と床を作り、バネで残っている歯に引っ掛けて固定します 専用のドリルで歯を支えている顎の骨に穴をあけ、そこに人工歯根を埋め込み、その上にセラミックでできた人工の歯を被せます
イメージ
メリット 固定式のため、装着後も違和感が少ないです

素材を人工歯に近いものにすると、より天然の歯に近い、審美的な修復が出来ます
ブリッジで適応できないような大きな欠損の場合でも対応できます

バネで固定しますが、歯を削る、顎を削るなどの手術が不要です
顎の骨に埋め込み固定するので、違和感をあまり感じず噛むことが出来ます

噛む力を改善する事が出来るので、硬いものでも噛むことが出来ます

健康な歯を削る、バネで固定することもなく、審美性にも優れています

良く噛むことにより、周囲の健康な歯にまた、全体的にもよい影響を与えます
デメリット 両隣の健康な歯を、ブリッジを支え固定するためにも削ってしまわなければならない

支える歯に負担が大きくかかるため、将来その支えている歯を失ってしまう可能性がある

ブリッジの下部と歯肉の間に食べ物がつまってしまうと不衛生になりやすい

発音が困難
バネにより、歯への負担が大きくかかってしまうので、噛む力が健康な状態より衰える可能性がある

他の治療法に比べ、ガタつきやすいので、手入れをする必要があります

違和感がある 食べ物が挟まり、不衛生になりやすい
インプラントを顎の骨に埋め込むため、手術が必要

全身の疾患がある場合など、治療が出来ない方もいます

インプラントを維持するために、徹底した定期的な検診と口腔内の清潔な環境管理が必要です
治療費用 保険適用材料を使用する場合は比較的安価です

保険適用外の素材は自由診療となり高額となる場合もあります
保険適用材料を使用する場合はその保険点数内です。

保険適用外の素材は自由診療となり高額となる場合もあります
保険適用外になるので自由診療となり、少々高額になります。

埋め入れ本数や手術の難易度等により費用が変動します

インプラント料金表